『三国志演義』第二十六回 袁本初兵に敗れ将を折れ、関雲長印を挂け金を封ず

 袁紹が劉備を斬らせようとしたとき、劉備は、「天下に似た者は数あり、関羽と限りませぬ」と言い、袁紹はもっともと言って顔良の仇を討つ事を考えた。
そこへ、文醜が進み出でた。
袁紹は喜んで十万の兵を与えた。
沮授は「軽々しく黄河を越えては、不利になれば無事に戻って来れませぬぞ」と諌めたが聞き入れられず、病と称して引きこもってしまった。

 文醜の軍勢は曹操軍の兵糧を奪い、さらに進撃すると周囲からどっと攻め込まれ逃げ帰った。
そこに曹操の命で張遼と徐康が文醜を捕らえに来たが、文醜は二人を追い払い逃げていった。
そこに関羽が現れ、「賊将止まれ」と襲いかかった。
文醜は三合いせず逃げ出したが、関羽に追いつかれ背後から斬られた。

 その時、劉備が到着し関羽を確認した。
袁紹も官渡まで出て陣を取ったが、それを知り劉備を殺そうとした。
劉備は、「曹操が私を亡き者にしようとしての策。
関羽は私の存在を知れば必ず参じます」と言った。
袁紹はこれを聞き入れ、陳震を使いに出した。

 関羽は陳震から手紙を受け取り、曹操に暇を告げに行った。
しかし、回避牌が出され会えなかったのでしかたなく書面をしたためてすぐさま劉備のもとに駆けつけようとした。

 そこへ蔡陽が関羽を追おうとする。

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