あなたは普段、どのくらい意識して水を摂取していますか?
水分ではなく、”水”です。
たかが水、と思われるかもしれませんが、水にはいろいろな効能があります。
特に年齢を重ねるごとに、水のありがたさは痛感する日々!
ということで、水に対する正しい知識を身に付けるための整理を行ってみたいと思います。
まず。
あなたは水をどのように摂取されていますか?
暑いときや最近のように急に気温が上がってきたときなどに、キンキンに冷えた水をゴクゴクと飲みたい気分になりますよね。
でも、実は冷えた水はあまり体によくありません。
人が摂取する水の温度は、常温かぬるま湯ないしは白湯が理想です。
人間の体というものは、汗をかいて自発的に体温を下げるという動物本来の機能を備えているので、そこに体温と大きくかけ離れた低い温度の水を摂取するということは、それだけ体に負担をかける訳なんですね。
しかも、塩素たっぷりの水道水よりは、ミネラルウォーターか浄水器の水の方が体には良いのです。
ちなみに、水には軟水と硬水がありますが、日本人の体に合う水は軟水です。
確かに中硬水や硬水にはミネラル分が多く含まれているため、産後のカルシウム補給やスポーツ後やダイエット中のミネラルの補給に適していると言われています。
しかし、ミネラルが多く含まれる硬水には酸味が強いなどクセのあるものもあり、そのためお腹を壊す人もいるので”ほどほど”がいいのです。
(そのため硬度が強い水は、炭酸を入れてこのクセを感じづらくさせ、出来る限り飲みやすくさせているのです)
そこで水をコップなどで飲むときですが、一気に飲まず数回に分けて飲みましょう。
夜寝る前と朝起きた後、それぞれにコップ一杯分の水を飲むのもオススメです。
人が一日に飲むべき水の適用量は、概ね2リットルが理想と言われています。
そのため、一回に200~250ml程度の量を、のどが渇く前に飲むような習慣を付けた方がいいですね。
(ちなみにコーヒーなどで水分を取っている、という方もいらっしゃるかもしれませんが、これは体への効果としては全然異なるので、水分摂取としてはあくまでも水として考慮してください)
なお、水を一気に過剰摂取すると、逆に体を冷やしてしまうためにむくみの原因などになってしまいます。
また水ばかりでは、胃酸を過度に薄めたり栄養失調になってしまいますので、適切な食事も採りながら、少しずつバランスよいタイミングで水を摂取するようにしてください。
では。
ざっと水の効能も整理しておきましょう。
① 心臓病予防
水を一日にコップ5杯分飲む人は、2杯以下しか飲まない人に比べ、心臓病で死に至る確率が41%も低いとの研究結果があります。
②デトックス効果
水には解毒効果があるため、水分として体から毒素や不必要な有機物などを一緒に排出する効果があります。
③鎮静効果
頭痛にもいろいろとなるのですが、人によっては脱水症状から来る頭痛に悩んでいる方も多いようです。
まさか水分不足で、と思われるかもしれませんが、熱中症から脱水症状になると激しい頭痛になることがありますよね。
日常生活の中で”脱水症状”だなんて思いもよらないのかもしれませんが、頭痛薬を飲んでもなかなか治らない頭痛のときには、体の水分不足の可能性も疑った方が良いです。
④疲労回復
③の原因ともつながるのですが、人は脱水症状に陥ると倦怠感や疲れが増加し、筋力の低下やめまいを誘発する症状になってしまいます。
夏の暑い時期だけでなく、一年を通じて脱水状態に陥らないよう注意してください。
⑤美肌効果
水は肌に潤いを与えることはご存じだと思いますが、代謝を促し肌細胞をキレイにする効果もあります。
カサカサ肌などでお悩みの方は、十分な量の水の摂取を一週間程続けてみると、肌の調子が上がってくることに気付かれるかと思います。
⑥消化機能の促進
便秘がちな方に多いのは、腸内環境に水分が不足する腸の脱水症状が原因のひとつとして考えられます。
胃に入った食物を消化するにも多くの水が必要ですし、腸の繊毛運動を促すためにも十分な水を補給してあげてください。
⑦病気誘発の防止
⑥ともつながるのですが、腸内環境が悪化するとガンを始めとするいろいろな病気を発症する原因となってしまいます。
内臓への負担を軽減し、多くの病状を誘発しないためにも水を補給し、常にみずみずしい体を維持できるよう留意しましょう。
⑧体重の維持管理
これも⑥ともつながるのですが、コーヒーやアルコール、加糖性の高いジュースや炭酸飲料の摂取を抑えるためにも水を摂取するようにしましょう。
それによって、過度に糖分や栄養分を吸収することを抑制しますし、空腹を感じる場合も実はのどが渇いているだけの場合もあるため、意識して水を摂取することを心掛けた方がよいです。
先に水の硬度に触れましたが、水には酸性のものとアルカリ性のものがあります。
硬度は水分中の水素イオンの濃度指数pH(ペーハー)で判断するのですが、pHは0から14までの数値で表され、pH1は強い酸性で、 pH14が強いアルカリ性、その中間のpH7が中性になります。
酸性 :pHが0~6
中性 :pHが7
アルカリ性:pHが8~14
日本の自然にある水はpH5~9の間にあるため、水道水の基準もph5.8~8.6を目安にしているようで、都市部の水道水のphは概ね6.9~7.9ぐらいだそうです。
健康な人の体液はpH値が約7.4のほぼ中世ともいえる弱アルカリ性なので、アルカリ性の水は体との相性もよく、吸収率も高くなるのです。
※)ちなみに人の胃酸のphは2前後だそうですので、浸透したモノを溶かす能力が高い強酸性です。
よく疲れてくると身体は酸性になるといいますが、これはエネルギー分解が滞り、中性脂肪や糖の分解も鈍くなるためph値が酸性にいていきます。
そのため、弱アルカリ性の飲料水を飲む事によって、私たちの身体のpH値は正常に戻すことができる訳です。
しかし、スポーツなどで筋肉が疲労した際には、「乳酸」を減らすために炭酸水を摂取し、日常は弱アルカリ性の水を飲むような習慣をつけたほうがよいです。
(ちなみに炭酸水とはいっても、糖分濃度の高いコーラやジュースは却って弱効果ですのでご注意ください)
水の効用、少しはご理解いただけたでしょうか。
これからますます気温の上がる季節を迎えますので、どうぞ水と仲良くお付き合いください。