「記憶に残るような顧客サービスを提供したければ」
ニコラ・ゲゲンという行動学者は、
文字どおり「タッチ」の効用を証明した。
それは彼が自分でさんざん実験を繰り返した賜物だ。
想像すると薄気味悪いが、
すなわち相手の腕に軽くタッチすると、
望みのものを手に入れる可能性が倍増するという。
たとえば誰かを慈善活動に誘いたい、
街で出会った素敵な人に電話番号を聞きたい、
あるいは会議でおとなしい新人に
割の合わない仕事を押しつけたい──。
そんなときは相手の腕に軽くタッチしてみるといい。
ほかにもゲゲンは、スーパーマーケットで
腕に軽くタッチしながら試食を勧めると
商品を買ってもらえる
という本書のテーマに関連があることも証明している。
当然、私たちは顧客の腕に
実際にタッチすることなどできない。
私の知る限り、インターネット上では不可能だし、
面と向かって実行すればきっと誤解されてしまう。
記憶に残るような顧客サービスを提供したければ、
ある意味、顧客にタッ チする必要がある。
顧客にタッチすること──。
「どうすれば隠れた欲求を見つけられるのでしょうか?」
世の中には在庫の山を築く
全く売れない商品がある一方、
飛ぶように売れていく商品もあります。
運良く売れる商品に巡り会えると
ビジネスは大成功できますが、
売れない商品を掴んでしまうと
貧乏クジを引くハメになります。
ところが、困ったことに
商品が売れるか売れないかは実際に
商品を売ってみないと分かりません。
商品が売れるかどうか知っているのは
唯一、顧客だけなのです。
ですので、多くの企業はアンケートなどに
多額の費用を使って調査をするわけです。
ところが、ここで1つ問題があります。
実は顧客自身も本当に欲しい商品が
何なのか分かっていないのです。
アンケートで答える「欲しい商品」と
実際にお金を払って買う商品は違うのです。
では、どうすれば彼らが口に出さない
隠れた欲求を見つけられるのでしょうか?
目次・章立て
はじめに
第1部 時代性と不変性
第1章 顧客動向 21世紀の6つの潮流
第2章 不変の顧客ニーズ 4つの価値を提供する
第3章 顧客サービス 一流企業vs.三流企業
第2部 予測型顧客サービス
第4章 AppleとGoogle 現代の最先端企業
第5章 予測型サービス 企業文化のつくり方
第6章 予測型サービス リピートを生む人材獲得育成術
第7章 自主性vs.規範 売り上げを上げるエンパワーメント
第3部 ソーシャルメディアの台頭とその対策
第8章 セルフサービスの台頭 従業員はもう不要?
第9章 テクノロジーの進歩 売り上げが激増するチャンス
第10章 顧客の負担を肩代わりする
第11章 アンチ・ソーシャルメディア 売り上げを上げる情報発信
第12章 ソーシャルサービス ソーシャルメディアでリピートを生む
第13章 傾聴力 ソーシャルメディアで顧客の声を聴く
「顧客が口にしない願望」
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「商品が売れるかどうか知っているのは」
世の中には在庫の山を築く
全く売れない商品がある一方、
飛ぶように売れていく商品もあります。
運良く売れる商品に巡り会えると
ビジネスは大成功できますが、
売れない商品を掴んでしまうと
貧乏クジを引くハメになります。
ところが、困ったことに
商品が売れるか売れないかは実際に
商品を売ってみないと分かりません。
商品が売れるかどうか知っているのは
唯一、顧客だけなのです。
ですので、多くの企業はアンケートなどに
多額の費用を使って調査をするわけです。
ところが、ここで1つ問題があります。
実は顧客自身も本当に欲しい商品が
何なのか分かっていないのです。
実際、マクドナルドの原田元社長も
アンケートをとると必ずヘルシーな
ラップサンドやサラダがほしいと要望があって
商品化したけども売れたためしがない。
ヘルシーなサラダでなくメガマックが売れる。
と言っているように
アンケートで答える「欲しい商品」と
実際にお金を払って買う商品は違うのです。
では、どうすれば彼らが口に出さない
隠れた欲求を見つけられるのでしょうか?