『三国志演義』第二十七回 美髯侯千里を単騎で走り、漢寿侯五関に六将を斬る

 曹操は蔡陽が関羽を追おうとしたのを叱り、見送りに行った。
後には許拠、徐康、于禁、李典等が従った。
関羽は曹操達に見送られて北の方に立ち去った。

 関羽は途中の東嶺関までたどり着いたが、手形を持っておらず手形なしで通ろうとしたところ、コウシュウが「どうでも通るなら連れを質において行かれい」と言ったので、怒って斬って通った。

 洛陽の太守韓馥に東嶺関の事が伝わり次の関では、孟坦が生け捕りにしようと出てきた。
これを一刀で真っ二つに斬った。
韓馥は門の陰に潜んで矢を放ち関羽の左臂に当てた。
関羽は口で矢を抜いて韓馥を斬り殺した。

 沂水関では流星鎚の使い手ベンキを斬り、ケイ陽では太守の王粛に罠を張られて殺されそうになるが、胡班によって逃がされた。
そして、王粛を斬って先を急いだ。

 滑州の境、黄河の渡しの関所で夏侯惇ウの部将シンギが船を出さなかったので斬って船に乗ろうとした。
そこで、孫権孔融と会い、劉備が河北から逃れるため、汝南のリュウヘキに会いに行った事を知らされた。
一行は劉備のいる汝南を目指した。

 そこへ一隊の軍勢が追いすがってきた。
真っ先に立つのは夏侯惇。

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