天部に位置し仏法を守護する護法善神の八部衆には、天衆、龍衆、夜叉衆、乾闥婆衆、阿修羅衆、迦楼羅衆、緊那羅衆、摩睺羅伽衆がいますが、今回はそんな中から八部鬼衆にも属し、乾闥婆とともに帝釈天の眷属・緊那羅に注目してみます。
※）八部衆は八部鬼衆と間違われやすいですが、違いは八部鬼衆が四天王の配下とされる点です。
※）全体的な整理を行っている”日本の仏像に魅せられて”や”自分を守ってくれる守護本尊！”、”アジアンユニット 招福七福神めぐり”も参考にしてください。
緊那羅はインド神話に登場する音楽の神々で、半人半馬であり、馬頭人身とも、人頭馬身ともいわれ、特に歌が美しいといわれる歌舞神で、二十八部衆ともなっています。
ヤクシャ（夜叉）と共にブラフマーの爪先から生まれ、カイラス山にあるクベーラの天界で、楽師として音楽を奏で、像は頭上の正面に１本の角を持ち、額には縦に１目を置いて３目とし、やや左を向きます。
漢字ではあまり区別しないが、女性の緊那羅は、サンスクリット語でキンナリーと呼ばれ、美しい天女として地上に舞い降り、水浴びなどして遊んでいるという神です。
