浄瑠璃、文楽にみる日本の伝統芸能!

浄瑠璃と聞くと、私は文楽(人形浄瑠璃)のことだと思っていたのですが、実は結構裾野が広いことを知りました。
日本の伝統芸能とはいっても、まだまだ知らないことが多いものだと反省の意も込めて、整理してみたことをメモ書きとして残しておきます。

浄瑠璃とは、三味線伴奏による語り物の総称です。
太夫が詞章を語る劇場音楽、音曲でして、室町時代に成立し、江戸時代に最盛期を迎えました。
人形芝居や歌舞伎の音楽、あるいは純粋な語り物として広く庶民に愛好され、日本音楽の一大ジャンルを形成しました。

浄瑠璃は、語り手によって節の語りまわしが違ったことから、演奏者の名前から「節」と呼ばれています。
浄瑠璃の代表的な流派としては
「義太夫節(竹本義太夫)」:上方(関西)で発展。人形浄瑠璃(文楽)の伴奏として演奏
 特徴として、登場人物の感情表現がはっきりしており、演奏には低音の力強い太棹三味線を大きめの撥で演奏される。
「清元節(清元延壽太夫)」 :江戸で発展
 特徴として、高音で一音一音を延ばし細かく節に変化をつける派手で粋な曲節と甲高い声(裏声)であり、演奏には常磐津のものよりやや細めの中棹三味線を用いる。
「新内節(富士松薩摩掾)」 :江戸で発展
 初期は歌舞伎に用いられていたが、後に江戸の遊郭を中心に座敷浄瑠璃として流行。
 特徴として、演奏には中棹三味線の中でも太めのものを用い、筝の義爪やごく小さい撥で細かく弾く。
「大薩摩曲(薩摩小源太)」
「河東節(十寸見河東)」
「文弥節(伊藤出羽掾)」
「一中節(都越後掾)」
「うた沢・歌澤節(歌澤笹丸)」
「常盤津・富本節(宮古路豊後掾)」
などがあります。

ちなみに私が浄瑠璃と同意だと勘違いしていた「文楽」ですが、これは義太夫節にのせた操り人形で物語を語る人形浄瑠璃を受け継いだ、日本の伝統的な人形劇の事です。
文楽は、太夫(浄瑠璃語り)・三味線弾き・人形遣いの「三業」で成り立つ三位一体の演芸で、元々は浄瑠璃にあわせて演じる操り人形芝居「操り浄瑠璃」または「人形浄瑠璃」と呼ばれていました。
その後、人形の表現を多彩で豊かなものにする必要性から、3名で人形を操るようになり、細かな心情を表現できるようになって、人形浄瑠璃は「文楽」と呼ばれるようになりました。
(主遣いが左手で首、右手で人形の右手を操作、左遣いが右手で人形の左手を操り、足遣いは両手で人形の両足を操ります)
なんと、江戸時代当時の文楽人気は歌舞伎をも圧倒していたそうです。
こうした伝統芸能は大切に継承し、後世にまで伝えていきたいものですね。

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