今日は春の社日!産土神と氏神の違いをご存知?

今日(3月23日)は春の社日!古来から産土神様に参拝し、五穀の種を供えて豊作を祈願する日、といわれています。

そもそも社日とは雑節の一つで、産土神(生まれた土地の守護神)を祀る日。春と秋にあり、春のものを春社、秋のものを秋社ともいいますが、社日は古代中国に由来し、「社」とは土地の守護神、土の神を意味するのです。
※)雑節とは二十四節気・五節句などの暦日以外の、季節の移り変りをより適確に掴むために設けられた暦日で、よく知っているところだと、節分や彼岸、土用、八十八夜、二百十日などがあります。

ちなみに、春分または秋分に最も近い戊の日が社日となるのですが、戊と戊のちょうど中間に春分日・秋分日が来る場合(つまり春分日・秋分日が癸の日となる場合)は、春分・秋分の瞬間が午前中ならば前の戊の日、午後ならば後の戊の日とするようです。

古来から社日は、産土神様に参拝し、春には五穀の種を供えて豊作を祈願、秋にはその年の収獲に感謝する日。
あっ、世間一般では産土神を氏神が混同され同じ意味で使われる場合が多いのですが、本来産土神様と氏神様はそれぞれ異なる神として立て分けるべきなんです。

・産土神(うぶすながみ)様とは、土(すな)を産み出す神、大地を始め万物を産み出す神様。
 産土神様は土地をお守りになっており、その土地に生育する作物、植物、河川、その他の自然物をはじめ、その土地に住む人間の生活全般に密接に関わる働きをしています。
 神道であるとか、キリスト教であるとかに関わりなく、土地およびその土地に住む人々の守護神という捉え方が正しいでしょう。

・氏神(うじがみ)様とは、氏一族があって、その一族を守護する神様。
 要は、それぞれの家の「姓」の流れ「精」の流れを守護する神様です。
 氏一族の守護神という捉え方が正しいでしょう。

最近は、産土の神様を氏神様とお呼びすることがあるのですが、これは厳密には誤りで、
・あなたの家にはあなたの氏の氏神様がおり、隣の家には隣の氏の氏神様がいる。
・あなたの住む土地には守護神としての産土神様がいる。
といった理解が正しいのです。

なお、春の社日は治聾酒といって、この日にお酒を呑むと耳が良くなるという風習があるそうです。
うーん、ほんとかなあ、んではちょっと試してみなければ。。。(と、お酒を飲む悪しき口実がまたひとつ増えました)

どうぞ善い春の社日をお過ごしください。

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