日本人の教養として美しい漢字を!文化編5

私達の日常を取り巻く文字の中で、普段あまり使われることがなくなってきた漢字も数多あります。
しかし、こうした漢字の中には非常に美しいものや、はっと気づかされる意外なものがあります。
手書きで文字を書く習慣もますます少なくなってきていますが、普段使用頻度の低い漢字を顧みることで、新たな再発見をして欲しい。
そんな思いで、何回かに渡って美しい漢字を整理してみたいと思います。
ふとした折にこれらの漢字を使って、センスの良さをアピールしてみる、なんてのもいかがですか。

今回は、前回前々回前々々回、そして最初に引き続き文化にこだわってみたいと思います。

【閼伽】あか
・仏教において仏前などに供養される水のことで六種供養のひとつ。

【阿闍梨】あじゃり
・伝統的な正しい態度,習慣や,確定された規定などを知り,保ち,実行する人の意。
 その意味は本来、正しく諸戒律を守り、弟子たちの規範となり、法を教授する師匠や僧侶のことである。

【行脚】あんぎゃ
・仏教の僧侶が修行のために諸国を徒歩でめぐること。

【行宮】あんぐう
・天皇の行幸のときに旅先に設けた仮宮。

【衣鉢】いはつ
・衣鉢をつぐ師から、その道の奥義を継承すること。教法や奥義を受け継ぐこと。

【有卦】うけ
・陰陽道で、干支による運勢が吉運の年回り。有卦の吉年は7年続き、次の5年は無卦(むけ)の凶年が続くという。

【産土神】うぶすながみ
・生まれた土地の守り神。近世以降は氏神や鎮守神と混同されるようになった。

【回向、廻向】えこう
・自分が行なった善をめぐらし翻して,他人をも悟りの方向にさしむけること。転じて仏事法要を営んで死者を追善すること。

【穢土】えど
・けがれた国土。迷いから抜けられない衆生の住むこの世。現世。娑婆。穢国。

【黄檗宗】おうばくしゅう
・日本における仏教の宗派であり、臨済宗、曹洞宗に次ぐ禅宗の一つ。

【御布施】おふせ
・僧侶へ読経や戒名を頂いた謝礼として金品を渡すこと。感謝の気持ちで施し供えるもの。

【御神酒】おみき
・神前に供える酒。神様にお供えしたお下がりのお酒。

【拍手】かしわで
・手を打ち合わせて音を出すこと。神を拝んだり賞賛・賛成などの気持ちを表して、手をたたくこと。

【勝男武士】かつおぶし
・鰹節はたくましい男性の象徴とされ、元気な子供を産み育てるようにとの祈願の意味も込められる。

【渇仰】かつごう
・(のどのかわいた者が水を欲しがるように)深く仏を信仰すること。転じて,強くあこがれ慕うこと。

【伽藍】がらん
・もとは仏道修行者が集って修行する清浄,閑静な場所の意であったが,のちに寺院の建築物を意味する言葉となった。

【看経】かんきん
・禅宗などで、声を出さないで経文を読むこと

【潅仏会】かんぶつえ
・釈迦の誕生を祝う仏教行事。日本では原則として毎年4月8日に行われる。

【帰依】きえ
・すぐれた者 (特に人格者) に対して,全身全霊をもって依存すること。拠り所にするという意味。

【行者】ぎょうじゃ
・仏教を修行する者のこと。また,山伏などの修行者をもさす。

【袈裟】けさ
・仏教の僧侶が身につける布状の衣装のこと。

【解脱】げだつ
・ 悩みや迷いなど煩悩の束縛から解き放たれ自由の境地に到達すること。

【結縁】けちえん
・仏・菩薩が世の人を救うために手をさしのべて縁を結ぶこと。

【外道】げどう
・悟りを得る内道(仏の教え)に対する言葉。 転じて、道に外れた人全般も意味する。

【還俗】げんぞく
・僧侶になった者が、戒律を堅持する僧侶であることを捨て、在俗者・俗人に戻る事。

【虚無僧】こむそう
・禅宗の一派である普化宗の僧であり、剃髪しない半僧半俗の存在。

【勤行】ごんぎょう
・勤め励むこと。

【座主】ざす
・一山の上首となって寺務を統理する者の称。

【娑婆】しゃば
・仏法では人が生きる世界を指し、世界四苦八苦の苦しみに耐える自由のない世界としている。

【衆生】しゅじょう
・仏陀や求道者をも含めた,すべての生き物の意味。狭義には,迷いの状態にある生き物(特に人間)をさす。

【垂迹】すいじゃく
・仏・菩薩が衆生を救うために仮の姿をとってこの世に現れること。

【施餓鬼】せがき
・お盆の時期に行われることが多い仏教行事の一つ。

【卒塔婆】そとば
・故人を供養するために墓地で用いられるもの。

【托鉢】たくはつ
・信者の家々を巡り、生活に必要な最低限の食糧などを乞い、信者に功徳を積ませる修行。

【荼毘】だび
・死者を火葬にすること。

【独鈷】どっこ
・本来はインド古来の武器であり、密教では煩脳を払う目的の法具。

【涅槃】ねはん
・煩悩(ぼんのう)の火を消して、知慧の完成した悟りの境地。一切の悩みや束縛から脱した、円満・安楽の境地。仏教で理想とする、仏の悟りを得た境地。

【菩提】ぼだい
・仏陀の悟り,完全な開悟,涅槃の境地をなす智慧のこと。
 死後の冥福。菩提を弔う死者の冥福(めいふく)を祈って供養を行う。

【墓碑銘】ぼひめい
・墓碑に刻んだ、死者の経歴や事績などについての文章。墓銘。

【輪廻】りんね
・人間,動物あるいは場合によっては植物などと,1つもしくはそれ以上の存在に次々に生れ代っていくとする思想,信仰。

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