易経 実際に易を占ってみましょう。

前回までで、易経に最低限必要な解説を読み方を整理させて頂きました。
今回は、実際に易を占ってみることで、その読み方をなぞってみたいと思います。

ちなみに易経における六十四卦の個々の解説については、ネット上で数多掲載されていますのでそちらをご覧ください。
例えば、
易経六十四卦の解説
六十四卦配列
あらゆる時をしめす六十四卦
六十四卦の部屋
易経(oimo Ver)六十四卦の解説
易経六十四卦素引表
易経六十四卦目次一覧
六十四卦の解説
などといったサイトが存在しています。

上記のサイトなどを参考にして、ひとつ試しに読んでみましょう。
前回は一例を表しそれを元に之卦、互卦、裏卦、賓卦を示してみましたので、その内容に沿ってみます。

【本卦】
まず本卦ですが、例でいくと、小陰、小陰、老陽、小陰、小陰、小陰となります。
下卦は地・坤、上卦も地・坤ですので、坤為地の卦辞を読むことになります。
爻辞は三爻となります。
本卦なので、今の自分に対する答えとなります。
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卦辞には、以下とあります。
「坤為地の時、大いに通じる。牝馬のように貞正であれば良い。進む場合、先頭に立てば迷い、一歩遅れていけば主人を得る。西南方面(広々とした大地で陰の同類)に行けば友が得られ、東北方面(険しい山々で陽を意味する)に行けば同類の友は失うがそれで良い。貞正で心安らかにして吉」。
坤為地は地と地が二つ重なった全陰の卦です。母なる大地の、優しく地味な姿です。
牝馬が牧場でのんびりと牧草をたべている情景です。あなたは先頭をきって進むことを好むかも知れません。
しかし、坤為地の時は人の後ろからついて行き、人の意見に従い,裏方や女房役に徹した方が成功しやすい時なのです。
「我れ先に」でなく「お先にどうぞ」の気持ちが求められる時です。

爻辞には、以下とあります。
「章」とは知識、才能のこと。「王事」とは王命による日常の仕事のこと。
「才能をひけらかさず貞正にしておくことだ。日常の仕事を真面目にやっていれば、目立つようなものでなくても終わりを全うすることができる」。
いくら才能があっても、発揮するタイミングというものがあります。
会社ではルーチンワークに徹する時ですが、くさらず本分を全うすること。

【之卦】
次の例は之卦です。
例でいくと、小陰、小陰、老陰、小陰、小陰、小陰となります。
下卦は山・艮、上卦は地・坤ですので、地山謙の卦辞を読むことになります。
爻辞は三爻となります。
之卦なので、今後の展開を暗示する内容です。

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卦辞には、以下とあります。
「謙」は謙遜、謙虚のこと。
「地山謙の時、通じる。君子は終わりを全うすることができる。吉」。
この卦は、地の中に山が没しています。高くて、尊いものが頭を低くしています。
実るほど頭を垂れる稲穂のようです。
地山謙の精神は消極的では有りますが、世渡りの知恵であり、どっしりとした強さがあり、人生では最も大切なことです。
「能ある鷹は爪を隠す」といいますが、今は表に立たず、謙虚に進んで有終の美を飾るべき時です。
この卦はまた、男子裸身の卦ともいわれます
。卦象を見られたらおわかりのとおり、一陽五陰の卦で、一人の男性(陽)に五人の女性(陰)が群がり、とくに人体で股に当たる三爻の一陽に五陰が取りまいています。
したがってこの卦を男子裸身の卦といいます。異性問題にはとくに気をつけましょう。

爻辞には、以下とあります。
「功労があり、しかも謙虚であれば終わりを全うすることができる。吉」。
苦労はあっても必ず報われますから、やり通すことです。
ところで、この爻は地山謙の中でもズバリ、あなた(陽)が異性(陰)に囲まれていることを示しています。
しかも、三爻は人体では股の所です。異性関係にはよくよく注意のこと。油断すると素っ裸にされる恐れがあります。

【互卦】
次の例は互卦です。
例でいくと、小陰、老陽、小陰、老陽、小陰、小陰となります。
下卦は地・坤、上卦も地・坤ですので、坤為地の卦辞を読むことになります。
互卦なので、現実を解決するひとつの手がかりや伏されている事情、介在するものや状態、内部事情、時間的な進捗状況を示すものです。

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卦辞には、以下とあります。
「坤為地の時、大いに通じる。牝馬のように貞正であれば良い。進む場合、先頭に立てば迷い、一歩遅れていけば主人を得る。西南方面(広々とした大地で陰の同類)に行けば友が得られ、東北方面(険しい山々で陽を意味する)に行けば同類の友は失うがそれで良い。貞正で心安らかにして吉」。
坤為地は地と地が二つ重なった全陰の卦です。母なる大地の、優しく地味な姿です。
牝馬が牧場でのんびりと牧草をたべている情景です。あなたは先頭をきって進むことを好むかも知れません。
しかし、坤為地の時は人の後ろからついて行き、人の意見に従い,裏方や女房役に徹した方が成功しやすい時なのです。
「我れ先に」でなく「お先にどうぞ」の気持ちが求められる時です。

【裏卦】
次の例は裏卦です。
例でいくと、小陽、小陽、老陰、小陽、小陽、小陽となります。
下卦は天・乾、上卦も天・乾ですので、乾為天の卦辞を読むことになります。
爻辞は三爻となります。
裏卦なので、裏に含まれている動きや生活し、隠されている本心を判断するものです。

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卦辞には、以下とあります。
「乾為天の時、大いに通じる。貞正であれば良い」。
乾為天は、天と天が二つ重なった全陽の卦です。天高く大宇宙の元気が満ち満ちており、活気と勢いがあります。
こうした時には、万事に前向きに高い目標を持って人生を開拓しましょう。
この卦が出たら、仕事などで超多忙な時です。
ただし、いくらやる気満々といっても、陽の勢いのままあまりに昇りすぎたり、やりすぎないようにしましょう。
驕らず、周囲の人の意見を聞く余裕を持ち、気持ちを引き締め、バランスをとって進みましょう。
各爻は龍の一生の物語で解説してあります。

爻辞には、以下とあります。
「惕若」とは畏れ慎むこと。
「君子たるもの、一日中乾乾と仕事に励み、夕べになるまで慎重に頑張れば、危うい地位であるが問題はない」。
易は課長の地位は大変だと見ます。今は本業に専念して頑張りましょう。粘りと気配りが大切です。

【賓卦】
最後の例は賓卦です。
例でいくと、小陰、小陰、老陽、小陰、小陰、小陰となります。
下卦は地・坤、上卦も地・坤ですので、坤為地の卦辞を読むことになります。
爻辞は四爻となります。
賓卦ですので、物事を相手側から見た場合の状況を示すものです。

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卦辞には、以下とあります。
「坤為地の時、大いに通じる。牝馬のように貞正であれば良い。進む場合、先頭に立てば迷い、一歩遅れていけば主人を得る。西南方面(広々とした大地で陰の同類)に行けば友が得られ、東北方面(険しい山々で陽を意味する)に行けば同類の友は失うがそれで良い。貞正で心安らかにして吉」。
坤為地は地と地が二つ重なった全陰の卦です。母なる大地の、優しく地味な姿です。
牝馬が牧場でのんびりと牧草をたべている情景です。あなたは先頭をきって進むことを好むかも知れません。
しかし、坤為地の時は人の後ろからついて行き、人の意見に従い,裏方や女房役に徹した方が成功しやすい時なのです。
「我れ先に」でなく「お先にどうぞ」の気持ちが求められる時です。

爻辞には、以下とあります。
「嚢」とは袋のこと。「袋の口をくくるように、発言に注意し、散財を控え、平々凡々と過ごすこと」。
慎みと用心が必要な時です。出るクイは打たれます。

以上です、いかがでしたでしょうか。
何度か試してみると次第に慣れてくると思いますので、どうぞお試しください。

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