『三国志演義』第五十九回 許チョ衣を裸いで馬超と闘い、曹操書を抹して韓遂をへだつ

この夜の戦いは明け方までもみ合いになった。
その後、曹操は土城を築こうとするが、城壁を作ろうとすると馬超が攻めかけ、その上、土がやわらかくできあがりかけると崩れてしまう。そこに婁子伯が現れ、寒気を利用し土に水をかけて一夜にして城を築く方法を授けた。
馬超は、一夜にして氷の城が築かれたのを見て驚き、そこに許褚が出てきたので逃げ帰った。
そして、改めて許褚を呼び出して一騎打ちをするが勝負はつかなかった。
曹操はカクの策により、馬超と韓遂と和睦を計った。そして、所々墨塗りにした書面を韓遂に渡した。これを見た馬超は韓遂が内通していると疑い、仲違いを始めた。ついに韓遂は本当に内通をして曹操についてしまった。怒った馬超は攻め進んだが敗退し、安定のあたりまで下がった。

漢中の張魯は西涼の馬騰が討たれ、馬超が破れたと知ると、次は漢中かと警戒し、益州の劉璋を討って足場として迎え討とうと考えた。

一方、劉璋は、張魯の動きを知って急いで役人を集めて協議した。
そこに一人の男が、
「殿、張魯が西川に目も向けられないようにして進ぜましょう。」
と進み出た。

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