(22)山火賁(さんかひ):䷕:賁。亨。小利有攸往。(見栄を捨て内面充実の時)

以前に、易経に最低限必要な解説を読み方を整理させて頂きましたので、今回から実際に易を占ってみた結果の六十四卦の個々の解説を行っておきたいと思います。
当たるも八卦、当たらぬも八卦 易経って何?
易経 本来の在り方を知ることが大事です。
干支から見る、2014年甲午から2015年乙未の解明・啓示

【【卦辞】】
 卦の全体的な意味の記述
 本卦の「卦辞」の解説は総合的な内容なので、7割程度ぐらいの比率で読んでいけば良いとされています。
 【本卦】
 爻辞は三爻となります。
 本卦なので、今の自分に対する答えとなります。

【【爻辞】】
 卦を構成している6本の爻位の意味の説明
 解説は3割ぐらいの比率で読んでいけば良いとされています。
 いずれにしても、二爻以上変ずるときは本卦の卦辞を見るのが妥当です。
 【之卦】
 爻辞は三爻となります。
 之卦なので、今後の展開を暗示する内容です。
 【互卦】
 互卦なので、現実を解決するひとつの手がかりや伏されている事情、介在するものや状態、内部事情、時間的な進捗状況を示すものです。
 【裏卦】
 爻辞は三爻となります。
 裏卦なので、裏に含まれている動きや生活し、隠されている本心を判断するものです。
 【賓卦】
 爻辞は四爻となります。
 賓卦ですので、物事を相手側から見た場合の状況を示すものです。

六十四卦を占う詳細については、以下を参考にしてください。
易経 実際に占う方法です
易経 実際に易を占ってみましょう。
その上で、占った結果については、以下も参照してみてください。
易経 六十四卦配列早見表!

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では今回は、『山火賁』についてです。

【卦辞】

この卦が表しているのは、太陽が山のかなたに沈む日没寸前の光景です。
山々が夕日で赤くいろどられ、確かに息をのむほどに美しい姿ですが、それはあくまで表面的かつ一時的な美しさで、内面的、永続的なものではありません。
山火賁の時は、たとえるならば夕暮れ時で明るさに乏しく、遠くまで見通すことができません。
したがって、まず大きなことをする時ではありません。
また、とかく外見にとらわれ、体裁にこだわる時ですので、見たて損ないのないようその内面にこそ目を向けることが大切です。
メッキがはがれたら目もあてられなかった、ということにならないように内容を充実させましょう。
願いごとはかないますので、小さな事なら進んでもかまいません。

1.美しく飾る時。
2.表面的な美しさで、内面が伴わない。
3.薄暗く、遠くまでよく見えない。
4.大きなことはやってはいけない。
5.長く続かない。
6.障害(三爻)がある。
7.火難に注意。
8.三陰三陽の卦。

【初爻】
確実に、本来持っているものを生かして進みましょう。
会社では業者からの接待、ワイロなどの誘惑に乗らないことです。

【二爻】
ただ従うだけの時ですので、先輩長老に従って行動するがよいです。
才能がないのだから仕方ないかも。
あるいは、体裁だけで中身のない時です。
交渉などには要注意。

【三爻】
きらびやかな美しさ、それはそれで見事だから良いのです。
その飾りに甘んじ溺れることがなければ、侮辱を加えるものもなく、吉です。

【四爻】
飾り気のない人の援助を得られる時です。
飾らない態度、控えめな態度で臨むべきです。
良い時です。

【五爻】
何事も質素倹約を心がける時ですが、その努力が後で好結果を生むでしょう。
贈り物などは虚礼を廃して質素にするのがよいです。
なお、一時非難されるが最終的には吉の良い時です。

【上爻】
最高の美しさを求めていけば、結局、行き着くところは質素で飾らない自然のままの姿になるでしょう。
飾り気を捨て、内面を充実する時、精神的な喜びがあります。
これを忘れなければ問題はありません。

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