This is ” KABUKI ” ( ノ゚Д゚) もっと歌舞伎を楽しもう!(14) 歌舞伎十八番『七つ面』

歌舞伎は世界に誇る、日本の伝統芸能です。
しかし、元々400年前に登場したときには、大衆を喜ばせるための一大エンターテイメントだったのです。
なんとなく難しそうなので、ということで敬遠されている方も多いのかもしれませんが、そもそもは庶民の娯楽だったもの。
一度観てみれば、華やかで心ときめく驚きと感動の世界が広がっているのです。
しかも歌舞伎は、単に400年もの間、ただただ伝統を受け継いできただけではありません。
時代に呼応して常に変化し、発展・進化してきているのです。

This is ” KABUKI ” ( ノ゚Д゚) もっと歌舞伎を楽しもう!(4) 演目の分類と一覧について
前回は歌舞伎の演目をざっと整理してみましたので、ここからは具体的な演目の内容について触れてみましょう。
今回は、天保年間に七代目市川團十郎(当時五代目市川海老蔵)が市川宗家のお家芸として選定した18番の歌舞伎演目・歌舞伎十八番(当初は歌舞妓狂言組十八番)の中から『七つ面』です。

面打の元興寺赤右衛門が、並べてある面箱を次々に開けていくと、尉、ひょっとこ(塩吹)、般若、姥、武悪という五種の面が現れる趣向です。
面は全部二代目團十郎が早替りで見せ、後に七種にして演じたこともあるのでこの名があります。

【七つ面】
場所は吉田少将の館。
そこに隅田川物ではお馴染みの吉田少将をはじめとする人々が居るところに、面打師の元興寺赤右衛門(実は粟津六郎)が現れる。
その格好は頭に浅葱頭巾を被った上に侍烏帽子を被り素襖の姿(ただし素襖の上着を略して袴だけ)、手には桜の枝をかたげ、腰元たちに戯れかかるやりとりがあったという。
舞台の上手には面を収める箱が五つ並べてあり、吉田少将が側室の班女の前にその面箱の中の面を見せようと開けると、尉の面があった。
次に少将が妻の桜姫にも見せようと違う箱を開けると、今度は塩吹の面。
さらにその次には般若の面。
さらに姥の面、最後は口をくわっと開けた武悪の面であった。
そして人々は皆一旦引っ込む。
そのあと吉田家の家老久米平内左衛門が、吉田家の館に来ていた勅使の太宰の熊主とともに舞台に現れるが、この二人は悪人で、密かに盗み出した都鳥の一巻(吉田家の重宝)を懐より出して悪事の相談をする。
そこへ奥より人の来る気配がするので、慌てて平内左衛門は持っていた都鳥の一巻を後ろ手にして隠そうとした。
するとなんと、さきほどの武悪の面が一巻をくわえて奪い取ったのである。
平内左衛門が驚いて後を振り返ると、面が一巻をくわえたまま箱の蓋はぴっしゃりと閉じてしまい、押しても引いても開かなかった。

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