(59)風水渙(ふうすいかん):䷺:渙。亨。王仮有廟。利渉大川。利貞。(良いことも悪いことも離散する時)

以前に、易経に最低限必要な解説を読み方を整理させて頂きましたので、今回から実際に易を占ってみた結果の六十四卦の個々の解説を行っておきたいと思います。
当たるも八卦、当たらぬも八卦 易経って何?
易経 本来の在り方を知ることが大事です。
干支から見る、2014年甲午から2015年乙未の解明・啓示

【【卦辞】】
 卦の全体的な意味の記述
 本卦の「卦辞」の解説は総合的な内容なので、7割程度ぐらいの比率で読んでいけば良いとされています。
 【本卦】
 爻辞は三爻となります。
 本卦なので、今の自分に対する答えとなります。

【【爻辞】】
 卦を構成している6本の爻位の意味の説明
 解説は3割ぐらいの比率で読んでいけば良いとされています。
 いずれにしても、二爻以上変ずるときは本卦の卦辞を見るのが妥当です。
 【之卦】
 爻辞は三爻となります。
 之卦なので、今後の展開を暗示する内容です。
 【互卦】
 互卦なので、現実を解決するひとつの手がかりや伏されている事情、介在するものや状態、内部事情、時間的な進捗状況を示すものです。
 【裏卦】
 爻辞は三爻となります。
 裏卦なので、裏に含まれている動きや生活し、隠されている本心を判断するものです。
 【賓卦】
 爻辞は四爻となります。
 賓卦ですので、物事を相手側から見た場合の状況を示すものです。

六十四卦を占う詳細については、以下を参考にしてください。
易経 実際に占う方法です
易経 実際に易を占ってみましょう。
その上で、占った結果については、以下も参照してみてください。
易経 六十四卦配列早見表!

430927180447727048334894348616

では今回は、『風水渙』についてです。

【卦辞】
風水渙の時は、苦難の中にあった人は今までの状態から解放され、悩みが退散し、長引いた問題には打開策が見出される時です。
ただし、悩みのなかった人は逆に、職を追われたり一家離散、契約のキャンセルなど、安定していたものが散らされてしまう場合があります。
すなわち、吉凶ともに散ってしまう時だといえます。
しかし、会社や家庭が分裂状態になってしまったら、かえってゼロの状態から新しいスタートが可能とみなすこともできます。
ですから、気持ちを引き締め、一丸となって努めれば苦労の後の喜びが訪れることでしょう。
現状を打開し挽回する絶好のチャンスと考えましょう。

1.苦難の中にいる人はその苦難が散り解放される。
2.普通の人は、平穏な日々が散らされ大変なめにあう。
3.神仏を祀るのに良い。
4.船に乗り遠くへ行く(水の上に木がある卦象)。
5.困難、願い、希望など、なにについて占ったかが重要になる。

【初爻】
力が弱い時なので、力強き人の援助を急いで求めましょう。
馬を走らせて救おうとするような場合には、その馬が強壮であれば吉です。

【二爻】
有力者の援助を大急ぎで求める時です。
基礎を固めて安定させることです。
離散の危機には、急いで安全な所に走れば問題ありません。

【三爻】
利己心を散らして、自分の身を粉にして全力投球する時です。
体裁にはこだわらないことです。
利己心を投げ出して、人のために働けば、悔いはありません。

【四爻】
いったん解散してこそ立派な大同団結のできる時ですが、平凡な手段では効果が少ないでしょう。
広い視野と大胆な行動力が求められる時です。
大変良い時です。

【五爻】
大きなことを行って良い時です。
人のために骨折ることを惜しまなければ自らも利を得ることができます。
自信を持って初志を貫くことです。

【上爻】
面倒なことから速やかに退き、安全を図る時です。
「見ざる、聞かざる、いわざる」に徹することです。

477090039241986059124763195808488474164148847481154896190017